一生の恋バナ

別れ




次の日、


私は退院し、みんながいる家に戻った。


リビングに来たけど


みんなは沈黙…


ようやく口を開いたのは陽介。


陽介『明日でみんなとお別れか~…』


類『そうだな…』


絢香『寂しくなるね…』


私『また…みんなで会おうよ』


類『みんなが高校卒業したら絶対な…

まあ、陽介はとっくに卒業してるけどな』


陽介『それなんだけどよー

俺らの学校厳しくて、授業日数足りないから

また2年生来年、やり直し…

しげるさんも

なんとか取り合ってくれたんだけどよー…』


絢香『日頃の行いが悪いからよっ』


誠『確かにそうだなっ』


どっと笑いが起きた。


そして、


そこからは、半年間の思い出話などをして


最後のみんなとの時間を過ごした。



夜3時頃


私は眠れなくて、


ベランダに行って星を見ていた。


『美紅?』


振り返るとそこにいたのは


私『どうしたのこんな時間に…』


類だった。


類『寝れないから…』


私『あっ、私も…』


類『相変わらず、美紅って星好きなんだな…』


私『類だって絵描くの好きじゃん』


類『まあな…』


私『類はこれからどうするの?』


類『どうって…?』


私『誠と絢香は沖縄、誠は東京で

私とれいらは北海道…

それぞれ、自分たちの家に帰って

高校生活を送るけど…』


類『それ、普通じゃん』


私『類は…?』


類『あ、俺はアメリカで手術したあと

兵庫にあるばあちゃんちから近い高校に

入学したから、そこ行く…』


私『そっか…』


類『そんな、悲しい顔すんなって…

また、すぐ会えるだろっ…』


せっかく、本当の類に会えたと思ったのに…


告白…なんてできないじゃん…


私『…もう寝るっ

おやすみっ』


部屋のベッドの中に入り、


私は後悔していた。


なんで、さっき告白できなかったんだろう…


言うって…決めていたのに。


そう考えているうちに私は


いつの間にか眠りにつき


朝になっていた。


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