イチゴ大福
告白からしばらくたったある日…

私達は葵の家でくつろいでた。

…なんか、幸せ、なんだけど、さ、

葵はあの日以来、キスすらしてこない。

前みたいに抱っこ座りとかはしたがるんだけど…

前が異常だったんだろうけどさ、

前と変わら無さすぎる…

私達、付き合ってるんだよね?

それとも、葵は間に合ってるってこと…?

キスとかエッチとか、する人はいくらでもいるってこと?

だから、キスもしてこないの?

私…勘違いしちゃいけなかったの?

そんな考えがわたしの頭を埋め尽くす。


…あー、だめだ。

悪い方にしか考えられないよ…

少し、頭冷やしてこようかな、

買い物でもして気分を変えよう。

そう、思い立ったので直ぐに、葵の家から出て、デパートへ向かった。


…葵に何も言わずに。

というか、いい忘れただけなんだけどね。


私が雑貨屋を見ていたとき、

手をつないで歩いてるカップルを見かけた。

…いいなぁ

私も、あんな風にしたいよ

そんな考えが浮かぶ。

あーーー!!

ダメダメダメ!

考えちゃダメ!

そう、頭をリセットしてもう一度カップルを見たとき、気づいた。


「麻妃…と、雅人…??」

私はそれを確認するため、ガン見する。

「あ!紅音!」

あ、やっぱり。

私は雑貨屋を出て、麻妃達のところへ駆け寄った。


「買い物?」

私が二人に聞くと、

雅人が…

「付き合い始めた記念になんか残そうと思って」

そう言った。

付き合い始めたって…


うそ!まじ!?

え、うそー!!!

「え、え、え、麻妃、ふられたって言ってたじゃん。」

そう。

あの日、告白した日の夜

私達は電話で結果を報告した。

泣きながら、ふられた

そう言ってくる麻妃に、私は何も言えなかった。

でもさ、どーゆーこと?

「なんかね、雅人がお母さん達に掛け合ってくれてたみたいでね、婚姻届出してなかったって!」

「え!ってことはさ、」

「うん!兄妹じゃないんだよ!」

「よかったじゃん!!!雅人、やるな、お前!!」

「うるせぇよ」

そういいながら頭をかいた雅人。

「葵とはラブラブでしょ?」

とっ拍子もなくそう聞いてきた麻妃。

そんなことない。

でも私は強がりだね

「もちろん!」

そうとしか返さなかった。

「じゃ、私まだ買い物あるから!」

私はそう言って麻妃達と別れた

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