濃いラブコメ


・・・・・・やっぱりトイレに行こうっと。鏡を見たくて、もうがまんできないや。


「失礼します!」
と言って、ぼくがドアにむかって駆け出そうとすると、色摩さんはあわててぼくの襟首をつかみ、巴投げでぶん投げた。


「あんたねえ、女装したとたん、性格変わりすぎ」


色摩さんは、ため息をつきながら、倒れたぼくをすごい力でおさえた。


ああ、スカートの裾が乱れた、いまのぼくの姿は、とても色っぽいんだろうなあ。見たい!見てみたい!斜め45°の角度で俯瞰で見てみたい!なんてことを考えながら、ぼくは言い返した。


「うるせえよ!女装した自分がどんな姿か見たくなるのは、いたって普通の感情だろうが!」


「しゃべり方まで変わってるし。・・・・・・しょうがないわね」


色摩さんは、ケータイのカメラ機能でぼくを撮影すると、ほら、と言ってそれを見せてくれた。


ぼくはそのケータイを奪うようにして取ると、画面に顔を思いきり近づけながら凝視した。




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