Noisy Christmas
「もういいから。自分の部署に戻ったら?」
そもそも、矢野がこっちのフロアに来る理由ないんだよね。
「つれないですねぇ」
「あんたのところの上司に叱られるのは私なんだけど」
シッシッと犬の如く手で追い払うと、その上司が丁度現れた。
それが二人目。
「おいおい。又うちの若いの掴まえてんのかよ。楢崎、頼むぞー」
わざとらし過ぎるくらいの困った顔をした国澤が、いい加減にしてくれ、と私に向かって溜息を零す。
「それ、こっちが言うセリフ。あんたのところの部下、ちょろちょろとこっちに来過ぎ。ちゃんと指導しときなさいよ、ったく」
国澤とは同期で、昔から何でも対等に言い合ってきた。
部署が離れた今でも、会うと気軽に話をする仲だ。
最近は、ウロチョロする矢野のあとに、決まって現れては顔を突き合わせていた。