カラッポの君-恋計画-

「あのー…」

タバコを吹かしていると、ドアがそっと開いた。

「消毒液とか、ないの?」

「あ?」

「この部屋、なんにもないの?」

「……ああ」

大きなセーターを着た西川アユムが、

「コンビニ、行こ」

予想外の発言をした。


夜のコンビニではしゃぐ女は、いっそう元気だ。

「あのね、これ美味しいんだよっ」

「へぇ」

「もうっ」

なんだよ。俺にどうしろっていうんだ。

言葉を期待されたって、出ないもんは仕方ない。

< 72 / 175 >

この作品をシェア

pagetop