彼女の世界が変わらぬ理由
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森山十夜は幼い頃から、絵ばかり描いて過ごす子どもだった。

絵の対象は大抵、十夜が好きな物。

おもちゃだったり車だったり母親だったり、家の窓から見える景色だったり。

毎日毎日飽きもせず、絵ばかり描いていたら、小学校低学年の終わりには、大人顔負けの絵を描くようになっていた。


「またお前、絵なんか描いてんのかよ。男のくせに気持ちわりい」


そんな風にクラスメートにからかわれることはあった。

けれど流行っている漫画のキャラクターをスラスラと描いたりしてやると、みんな喜んで十夜を誉め、いじめられたりすることはなかった。

そこは十夜の持ち前の明るさと、前向きさがあったからだろう。

そうして十夜は学校でも自由に絵を描き続け、いつの間にか、昼休みは誰もいない美術室で過ごすようになっていた。

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