Bitter Sweet
高梨、気ィ効かせてくれたんだな…。
席を立つ時、目で、「行っていいよ」と合図を送ってくれていた。

ホッとして、一息ついた。

私と昂くんの昔の関係を知られないように、昔の話をするって意外と神経使うかも…。
どこでボロが出るか分からなくて、妙に緊張する。

この先も、ずっとこうなのに。
身が保つかな…。
先が思いやられる。
いずれ慣れるのかなぁ。

はぁ~、と大きくため息をついてから、気合を入れ直して化粧室を後にした。



すると。

「…遅い。」

化粧室へ続く廊下の端で、腕組みをして視線を投げつけてきたのは、昂くんだった。
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