Bitter Sweet
指差された人は口々に、
ひでー、とか。
ほっとけ、とか。
お前もだろ、と返してくる。

昂くんは少し困り顔。

「モモちゃんは?どーいう女子高生だったわけ?」
突然、質問の矛先が私に変わる。

聞かれた昂くんも、表面上にこやかに、う~ん、と考えてるけど。
内心、もう解放してくれと思ってるだろうな。

「…部活で一年下だったんですけど、芯のあるやつでしたね。多分本人気付いてなかったでしょうけど、密かに男ウケ良かったですよ。」
チラッとこちらを見ながらビールを一口飲んで、峰さんと会話を続ける。
「あー、芯はあるね。変わってないんだな。ちなみにウケが特に良かった男ってさー…」
峰さんのセリフに被せるように昂くんも言葉を発した。

「「年下!!」」

2人の言葉が重なった瞬間、
やっぱりな~、と峰さん他先輩方と笑い合う昂くん。

「なんですか、もう!人を笑いのネタにしないでくださいよ!」

そりゃ、なんだか年下のカワイイ系に好かれる率高いな、と思ってはいたけど!!

他人の口から聞かされるとなんとなく恥ずかしい。

「照れるな照れるな!今の時代、女の方が長生きなんだから若いオトコ捕まえられた方がラッキーだろ?」
「それとこれとは話が別です!
もー、私の話はおしまいにして下さいね!?」

ここにいたら、延々と私と昂くんの昔の話をしなきゃいけなくなりそうな気がしてきて、
逃げるようにお手洗いに立った。


その盛り上がりが切れるタイミングをしっかり見ていたのか、
高梨が、
「はいはい、ご注目お願いしまーす!」
と言って、手品グッズを持って立つ。
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