らいおん
少しずつ重くなる私の足どり。
これから孝太郎と話をするのが怖い。
「茜、大丈夫?」
そんな私の不安が伝わったのか、心配そうに私の顔を覗き込む陽菜と美咲。
ちゃんと自分の気持ちを伝えるって決めた。
だから、行かなくちゃ。
「大丈夫、だよ」
2人はまだ不安そうな表情をしていた。
「心配かけてごめんね。私、もう逃げないよ」
はっきりとそう告げると、2人はやっと表情を緩めた。
「頑張れ、茜」
2人は笑顔で私の背中を押してくれた。