魅惑のキスネコ!【完】

サヤカちゃんに麦茶を出し
あたしもその傍に座った。

「実は料理も殆ど終わってるの。
だからジンが帰ってくるまで
一緒にゆっくりしてよ?」

「あ、そうなんですね。
なんだぁ。
だったら本当にお手伝いなんて
もういらないですよね。」
えへへっと可愛く笑う。

もう本当に可愛いらしい。
ジンに笑い方がよく似てる。


「あの・・今日、ポパイ君は?」

「あ、ポパイなら。」

あたしはきょろきょろとあたりを見回す。

「あ、ホラ、あそこ。」
指を指す先では
ネコのポパイが丸くなってこっちを見ていた。


「あ!本当だ。
可愛いーーっ!
おいでおいでー」

サヤカちゃんは目をキラキラさせながら
ポパイに手を伸ばす。

ポパイはそれに気づくと
ゆっくりこっちに近寄り
サヤカちゃんの指をぺろぺろと舐め始めた。

「きゃぁっ!
くすぐったいっ」

「あはは!
ホラね、ジンが居なければ出てくるでしょ?」

「うふふ、本当ですね。
ポパイくーん。
よいしょっと。」
サヤカちゃんがポパイを抱く。

ポパイはおとなしく身を任せていた。

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