魅惑のキスネコ!【完】
メモリー

ぶおーーーーー

ガチャガチャガチャ・・・・



「カナうるさいっ。
テレビの音が聞こえないんだけど!」

ソファで横たわるポパイが
生意気に文句を言う。


あたしは掃除機を抱えたまま
洗濯物を洗濯機から取り出し
リビングへ運ぶ。


「文句言うんだったら
ちょっとは手伝ってよっ」

よいしょっと。
ベランダの前に洗濯物を置いた。


「カナの下着なら
干してやってもいいよ」

「バカ!」


結局全部、自分でやる事にした。



「てかさぁ、
そもそもさっきジンが
出勤したばっかじゃん。
いつもはこんな早くから
家事なんてしないくせに。
なんの風の吹き回し?」


皮肉っぽく言ってくるポパイに
あたしはふふんっと鼻を鳴らす。


「今日は、お出かけだよ!」


< 173 / 255 >

この作品をシェア

pagetop