魅惑のキスネコ!【完】

「え!?
・・・誰と誰が!?」

ポパイは驚きと喜びの
混じった声をだす。

「あたしと、ポパイっ」

そう言うと
ポパイはさらに嬉しそうに飛び上がる。


「でもでもでもっ!
カナは俺と二人で
散歩はしないって言ってたじゃん。」

「そりゃぁ、
他の人に見られたら困るし。
近所は無理だよ。
だから今日は車で出掛けるよ!
ドライブしてちょっと遠出しよう」

「おおおおおっっ!」

目をまん丸にしたポパイは
一瞬固まると
何かを思いついたように
ダッシュでリビングを出た。


「え、ちょ。
どうしたの!?」

慌ててさけび呼び止める。


「何着るか考える!!」

ばたんっと
遠くでドアの閉まる音がした。

ロフトつきのあの部屋は
すっかりポパイ専用だ。


嬉しそうなポパイを見て
あたしも顔を緩める。

さぁ早く洗濯おわらせないと。

< 174 / 255 >

この作品をシェア

pagetop