魅惑のキスネコ!【完】

家に帰り玄関を開けると宣言どおりポパイが居たから
あたしは心底ホッとしてしまう。

あのまま、居なくなってしまうのかと思ったから。
正直買い物中も気になって気になって仕方がなかった。

ネコの姿の彼を持ち上げ優しく撫でる。
ポパイは気持ちよさそうに喉をならした。

そんな様子を見てあたしは心に誓う。


ポパイを見放したりなんかしない。
ポパイはあたしの大切な親友だもん。

生き物を飼うって決めたんだから
途中で捨てるようなことなんて絶対しないよ。
絶対、なんとかしてみせる。
どんな問題だって諦めないで解決してあげるのが
飼い主の義務で愛のはず。

明日ポパイが人間になったら
ジンと仲良くするように言ってみよう。

そうだよ、会話が出来るんだから説得っていう選択肢がある。
あたしが混乱してたって事は
ポパイも混乱してるはずなんだ。

ちゃんと話せばきっと分かってくれる。
あたしとジンの事、ちゃんと理解してもらわないといけない。


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