シロップ×シロップ  【完結】
【バー.キャムキャム】


細い路地に面した扉の脇に、その看板はあった

走ってきたのだろう・・・若い男が息を切らせながら、扉を開けた

「みっ・・・みんな聞いてくれ!!」

その声に、店内にいた客達が、一斉に男を見た

客達と言っても、皆ほぼ10代で、同じ様な白いコートを着ている

店は、彼らのたまり場の様だった

「・・・どうした?あゆむ」
店のカウンターに座っていた、ウェーブのかかった、セミロングの髪の男がたずねた

あゆむと呼ばれた男は、まだ整いきれていない呼吸を押さえ、呟いた
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