永遠(とわ)に果てぬ愛
だけど、なぜかモヤモヤしていた。
それは、怜央が戻って来てからもだった。
そのため、戻って来た怜央を睨みつけてしまった。
そんな必要、どこにもないのに。
それについてだろう。
怜央と八塚くんがコソコソ話している。
八塚くんは、相変わらず笑顔だ。
怜央は、首を傾げている。
私が睨みつけた理由が分からないのだろう。
それは、私にだって分からない。
このモヤモヤ感の理由さえも。
「和奏」
そんな不思議な気持ちを抱えているところへ、誰かに呼ばれた。
最初、自分が呼ばれているのが分からなかった。
ここでは、怜央とその家族、そして八塚くんしか知り合いがいないのだから。