永遠(とわ)に果てぬ愛
だから、不思議に想いながらも声のする方を見た。
そのとたん、目をそらした。
そこにいた人は、私が2度と逢いたくないと思った人だから。
「久しぶりだねぇ。元気だったかい?」
そんな私の気持ちはお構いなしに、馴れ馴れしく話しかけてくる。
何を考えているのだろう。
私にそんなことしたところで、意味はないのに。
それに、なぜここにこの人がいるのか分からない。
私は、何を言われても話さないと決め、目をそらしたままでいた。
「怜央さん、お久しぶりですね」
急に、そんな言葉が聞こえた。
驚いて見ると、怜央に向かって丁寧にお辞儀をしていた。