永遠(とわ)に果てぬ愛



「水城を怒るなよ。僕が送るって言ったんだから」



私の代わりに、越智くんが答える。



「何で?」


「足、怪我しているから」



そう言いながら、私の足元を指差す。



「和奏、どうしたんだ、その怪我」



越智くんの横を通り抜け、私の前まで来る。

さっきまで不機嫌だったのに、今は心配そうな表情になっている。



「あ、ちょっと転んじゃって」



そんなに心配そうにされると、私が焦ってしまう。



「それで、足痛めたみたいだから。歩きにくくしているよ」



そう、越智くんが付け加えた。

そんなこと、言わなくていいのに。

ますます、怜央が心配そうにしている。




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