永遠(とわ)に果てぬ愛



「最低……」



私がこう呟いたって、この子にはなんのダメージもないだろう。

だって、今でも彼女は勝ち誇ったような顔している。

そして、ゆっくり近づいてきた。



「そろそろ返してもらうわよ。あたしの、正式な婚約者なんだから」



私の耳元でそう呟く。


返すってなに?

怜央はモノじゃない。

返すも何も、決めるのは怜央だ。


何もかも、上から目線。

いかにも自分が選ばれているかのように。


……だけど、当たり前のことだ。

正式なのは、彼女であって私ではない。

今でもよく分からないのだけど、私は怜央の気まぐれでここにいるだけ。

卒業したら、赤の他人になる。

怜央は、彼女と結婚する。




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