永遠(とわ)に果てぬ愛
さっきとは違って、優しく言う。
その優しさに甘えそうになって、くるりと莉奈に背を向ける。
そして、歩き出す。
「ちょっと、和奏?帰らないの?」
「あ、忘れ物したから。先、帰っていいよ」
振り向かずにそう言うと、走ってその場をあとにした。
よく分からない感情を、莉奈にぶつける訳にはいかないから。
莉奈から離れた私は、屋上へ向かった。
別に、どこでも良かったんだ。
1人になれるならどこだって。
思いついたのが、いつも行く屋上だっただけ。
その屋上のドアを開けたそこには、人が立っていた。
背を向けているから、誰かは分からない。
けれど、男の人だ。
ドアの音が聞こえたのだろう。
何かに気づいたように、その男の人は振り向いた。