永遠(とわ)に果てぬ愛



「こっちは助かるよ。怜央がいないと、意味がなくなってしまうからね」


「だけど、正直意外でした。怜央さんが和奏さん探しではなく、会議に出席されるのが」



聡さんがそんなことを言う。

オレの場合、何を捨てでも和奏を優先すると思っているのだろう。



「確かに、今回が宝来に関しての会議でなければ探しに行っています。だけど、全て終わらせるためにこちらを優先しました」


「目に余る行動だったから、こっちは助かったよ」


「和奏が絡んでいなければ、正直すぐにやろうとは思いませんでした」



オレの言葉に、父は苦笑いしつつも優しく言う。



「怜央の世界は、和奏ちゃんを中心に回っているみたいだな」


「当然です。オレは、昔も今も和奏だけですから」



照れることなく、きっぱり言う。

それ以外、オレには必要ないんだ。




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