永遠(とわ)に果てぬ愛



「あと、他の男に“清水怜央なんて趣味悪いですよ”って言われた」



笑いながら和奏は言う。

それに、オレもつられて笑う。



「それは、知っている。オレ、直接言われたから」



それこそ、林サンが休みの時だ。

数人の男がわざわざ部署まで来て、オレを確認した。

そして、オレを見て「なーんだ、林サンより下か。これなら勝てるな」なんて言いやがった。

そんなこと言ったヤツらが、顔が良かった訳じゃ全然ないけど。

何に勝ったのか、意味が分からなかった。



「え?直接?……命知らずな」


「オレに楯突くと、いずれクビだけどな」


「それって、職権濫用だよね?」



オレの言葉に、和奏が呆れるように言う。



「オレの正体バレたら、付き合っていることさえ職権濫用しているって言われるかもしれねぇよ?」


「え?そこまで?……もういいよ。私と怜央本人が本当のこと知っていたらそれで」



呆れている和奏は、オレが嬉しく思うことを言ってくれる。

オレだって、周りにどう思われようと隣に和奏がいてくれればいい。

そして、直輝や深町や家族、それだけが理解してくれればいい。




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