俺様王子様に振り回されて
で、まぁ、今に至るのだが。




「なぁ、けど・・・なんで石原を体育倉庫に閉じ込めたんだ?」





俺は、『俺と別れてもらう。』とは言ったが、石原が好きだとは言ってない。







「千春ぅー、私達、あなたの彼女なのよぉ~。

千春があの子を特別視してたなんて、すぐに分かったわよ。」





・・・・・・あぁ、成程。


確かに、アキでさえ気付いてたもんな。




だが、1つ訂正だ。



「彼女だった、だろ。」


「えぇ~!今はまだ彼女でいいでしょぉ?」





上目づかいで俺を見るりいこ。



けれど、やっぱり何も感じない。







「・・・しょうがねぇから、今だけ承知してやるよ。」


「やったぁ♪」





強く抱きついてくるりいこ。




「でも、千春。なんで石原さんだったの?」


ふと、真剣な口調になったりいこ。




「私の方が、胸大きいわよ?」



・・・・・・俺を何だと思ってるんだ、コイツ。






「お前の胸とか興味ねぇ。」


「嘘ぉー!千春、ホントに男!?」



・・・・・・・男を何だと思ってるんだ、コイツ。





「ハァ・・・。あのさ、言っとくが、俺は男だ。

けど、お前の胸にもなんにも、興味はねぇよ。


俺が興味がある女は、石原だけだ。」




キッパリと言い切れば、りいこは疑わしそうに俺を見た。





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