俺様王子様に振り回されて
それが分かってる羽依は、ふぅっと息を吐いて言った。




『・・・・・・ガンバ、茜。』


と。



そして、何かを思いついたように、ニンマリして。




『もしかしたらだけど・・・

茜も、恋する乙女になったりしちゃうかな?』




などと、意味不明な言葉を発した。
















―――と、いうことを思い出しているうちに。



準備ができた。





で、リビングから美味しそうな匂いが漂ってきた。



弟の司(ツカサ)が朝食を作ってくれているみたいだ。









私には、明(アキラ)という3歳年上の兄貴と。

司という2歳年下の弟がいる。



2人してイケメン。

2人して私より身長が高い。


あぁ、ムカつく。




ちなみに、兄貴は今年の4月から、

恋人の栞(シオリ)さんと同棲中。



司はかなりの無愛想&女嫌いで、女の「お」の字も見えない。






両親は自営業の蕎麦屋をやっていて、

そこそこ繁盛している。


そのため、いつも忙しい。







で、私が男口調の原因は、


ハッキリ言って兄貴のせいだ。









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