俺様王子様に振り回されて
綺麗な綺麗なエントランスを通り、

でかいエレベーターに乗った。



奴は迷うことなく、最上階・・・50階を押した。





そのことに、かなり唖然とした。


や、もう、マジでお前、お坊ちゃんなのかよ?



それなら、俺様なのも頷ける・・・とか思っていたら。





着いたらしく、エレベーターのドアが開いた。







奴はスッと出た。


私も後を追った。





そして、前を見て――唖然とした。









「な・・・ま、まさか、最上階全部がお前の部屋とか・・・言わねぇよな・・・。」



とかぼやけば。




「そうだけど、何か問題でもあんのか?」


なんてサラッと返された。






――最上階にあるドアはただひとつ。



それの意味するところを、奴はサラリと答えたのだった。








あぁ・・・・・・お坊ちゃん決定。




私は項垂れた。



マジ、なんなんだよコイツ・・・と思っていれば、





――ぐいっ




「わっ!?」





奴に腕を引かれた。








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