俺様王子様に振り回されて
どうやら彼女達は、昨日のことに、なぜかお怒りらしい。




「なんでやらどういうことやら言われてもなぁ・・・」


「ちょっと!答えなさいよねっ!」


「へいへい。」


「真面目にしなさいよ!」





と言われましても。



サボることになったのは、奴のせいだし・・・




そもそも。



「そういうことは、奴・・・じゃない、森井に聞いた方が早いんじゃねぇ?」


「聞いたわよ!」



3年のセクシーな女子が声高に言った。





おぉ。


もう聞いていたとは。



「で、なんて言ってた?」


「・・・・・・成り行きだって。」



不満そうに呟いたのは、2年の綺麗な子。




成り行き?



「・・・・・・まぁ。確かに。」




成り行きっちゃあ、成り行き・・・なのか?



まぁ、奴が成り行きっつってんなら、成り行きだろ。






「じゃ、いいじゃんか。

なんでわざわざ私に聞くんだよ?」



彼女達は、ここぞとばかりに、声をハモらせた。






『もう、俺様王子様に近づかないでほしいからよ!!!』







声でっけぇ・・・。




っつーか、ソレ・・・




「無理な気がする。」


『はぁ!?』



またもや綺麗に声がハモった。





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