俺様王子様に振り回されて
「・・・・・・へ・・・」



意外な言葉に、ポカンとしている間にも。


森井に手を繋がれてる私の足は、義務的に森井の後を追っていた。






付き合ってるって勘違いされてもいい?



・・・・・・・ん?





それってつまり・・・つまり・・・・・・







どういうことだ?











下の上、中の下しか勉強ができない私には、理解不能な言葉だった。






かろうじて。




森井は、私と恋人つなぎしてもいいってことだよな?



ということは解った。かろうじて。





というか、まぁ。


森井の方からしてきたワケだしな。





・・・・・・うー・・・ん。


付き合ってるって勘違いされてもいいってことは・・・





嫌われてはいないってこと、か?







校門をくぐるまで、悶々と考えた結果がそれだった。









―――ま、そんなとこだろ。




長く考える事が苦手で嫌いな私は、

その結果に納得した。





他に、どんな思いがあるかなんて。


想像できなかったから。





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