僕は弟。~シスコンじゃない!~
ひとり、家に帰る。
…もう、姉ちゃんは帰ってこない。
2箱だけ残されたダンボール。3枚ずつ減った食器。抜け殻のようになった部屋。
昨日まであった。確かに姉ちゃんがそこにいた証。
ソファに座り、ビールの缶を開けて、封筒を出す。
とても素面で読めるとは思わなかった。姉ちゃんの手紙と向き合う自身がなかった。
書き出しは“楓麻へ”。
よくある丸っこい女子の字じゃない。綺麗な大人の字。姉ちゃんの字だった。
“楓麻へ
ここに書いていることは全て、楓麻の胸にしまいこんでください。”
綴られている言葉の意味を、一生懸命理解しようとした。