七神〜私と君で咲かす花〜



「あれ? 琥珀、お弁当は?」



美春が私の手元にお弁当が無いことに気が付いた。



「今朝、寝坊しちゃって。だから今日はこれ」



私は美春に購買で買ったパンを見せた。



「それだけ!?」



美春は驚いて目を見開いた。



驚くのも無理はない。



私が美春に見せているのは、手のひらサイズの小さなメロンパン。



「バスケ対決で購買に行くのが遅れてさ。これしかなかった」



「でもそれだけじゃ少ないよね?おかず、少しあげようか?」



美春がおかずの入ったお弁当箱を差し出した。



お、美味しそう…!



私の視界に入ったお弁当箱はまるで加工画かのようにキラキラ輝いて見えた。



「…そうして頂けると光栄です」



私は垂れそうなよだれを押さえながら美春に言った。



すると、美春は「よろしい」、と言って何故か胸を張った。





「それにしても、今日のバスケ対決はハラハラしたねぇ!」



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