七神〜私と君で咲かす花〜



すると、月神が一気に目を見開く。



「お前っ!!」



「もう、全部見えてるの!月神に巻き付いていた青いオーラも、今、あそこにいる大きな化け物も!」



ついつい、声が大きくなってしまう。



「教えて!あの化け物はなんなの!? 月神は一体何者なの!?」



「……お前は知らなくていいことだ」



「なっ!?」



気付けば、月神の表情は真剣な顔になっていた。



「安心しな。あの化け物は“力”のある奴しか襲わない。」



力…?



「わかったらとっとと帰れ。 じゃあな」



「待っ…!!」



月神は、駆け出したかと思うと、柵を飛び越え、屋上から飛び降りた。



慌てて校庭を見下ろすが、すでに月神の姿は無い。



すると、次の瞬間、



「グアァァァァア゛!!」



「!!!」



化け物が崩れ落ちていく。



「…何?」



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