Place of the fate〜運命の場所〜
そこで俺は、適当にある本の中から一冊手に取った。
「ねぇ、俺と恋愛してみない?この本みたいに」
俺が手に取った本は「999回の愛してる」という題名で、中身を見なくても恋愛小説だと分かる。
そんな俺の言葉に少しだけ反応し、ちらりと視線を向けると、
「それ、最後に主人公の彼女亡くなりますから」
と言った。
・・・・・失敗。
まさか内容を知ってるとは・・・・・。
俺は元の位置に本を直すと、本棚に寄りかかり結衣ちゃんの観察を始める。
今までの女の子達と同じ扱いをしても全然振り向かない。
ということは、今までの女の子達とは違う扱いをしないといけないのか。
頭の中でいろいろ考えるも、違う扱いが全く浮かび上がらない。