Always

Side.F*Always I love you*

5月に入り、ゴールデンウィークが始まると、僕は萌さんの家族と顔をあわせた。

萌さんの継母のエリーさんはアメリカ人と言うこともあってか、底抜けに明るい人だった。

同時に、初対面の僕を温かく迎えてくれた優しい人でもあった。

「モエチャンが結婚しちゃうなんて、私寂しいです」

寂しそうにそう言ったエリーさんに、
「お袋、仕方ない」

萌さんの義弟の慶太郎くんがたしなめるように言った。

ブラウングレーの瞳は母子一緒なのに、性格はこんなにも違うんだな。

彼らのやりとりを見ながら、僕はそんなことを思った。

「風吾くん」

萌さんの父親が僕に声をかけてきた。

「娘を――萌をよろしくお願いします」

萌さんの父親は頭を下げた。
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