Always

Side.M*Night swallowed by a sweet liquor*

8月の終わり…だったと思う。

「芹沢さん、今日飲みに行きませんか?」

本日のゼミが終わった直後、先生――葉月風吾(ハヅキフウゴ)が私にそう言った。

「飲みに、ですか?」

筆記用具をカバンの中に入れた私はそう返した。

「ええ、蒸し暑いですし、ビールでも飲みませんか?

ああ、僕の奢りで」

先生はそう言った後、笑った。

近現代を教えている先生のゼミには、大学院生の私が1人。

先生と生徒の親睦会だと思えば、
「いいですよ、行きましょう」

その提案に私は笑ってうなずいた。
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