龍神様との恋愛事情!
ヒンヤリとした空気が漂う。
まだ明けぬ空を飛ぶシトリ様。
連れてってと自分から頼んだのはいいけど…。
「どこに向かっているんですか?」
私は当然の疑問を口にした。
「花の屋形だ」
「花の屋形…?」
「青龍が集う城だ。住み心地の良さは五龍の屋形の中で一番だろうな」
青龍がいる屋形ってことは…もしかしなくても澪(みお)様がいるんじゃ…。
「あ、あの!」
「なんだ?」
「私、澪様に会ったら、殺されると思います…」
「は?」
だって澪様は私と千早様のこと、すごく反対してた。
いずれ殺すとまで宣言してたような気がする。
「澪がお前を殺す、か。案ずるな。暇潰しに丁度いいお前は生かしておいてやる。私が保証しよう」