10年後のクリスマス…あなたに会いに行きます
「樺音、10年も待たせて本当にごめんな。新幹線が遅れて、かなり焦ったよ。」



何よ。




いきなり現れて、この10年、私かどんな思いでいたか、分かってるの。



泣きながら、潤平の胸を叩き続けた。



「だから、ごめんって、言ってるだろ。」


許さない。



許さないんだからね。




「潤平のバカ!」




「10年振りに会えた恋人に、バカはないだろ。」



だって、悔しくて、潤平はこの10年を簡単に言うから。



「分かってるて、樺音を苦しめてるのも分かってた。だけど、樺音だけは諦めたくなかったんだ。」




狡いよ。




そんな事言われたら、私は何も言えなくなる。



「辛かった。辛くて沢山泣いた。潤平はドンドン遠い人になるし、綺麗な女優さんが回りにはいるし、私なんかって、」



もう、言わなくていいからと、潤平が又、私の口を塞いだ。



狡いよ。




なんで、こんなにキスが上手いのよ。



何処で練習したのよ。



何もかも、潤平に負けてるようで悔しかった。




☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆














< 18 / 20 >

この作品をシェア

pagetop