love letter~章吾~

ふん、と、鼻で笑いながら返されたノートを見る。

あいつが触った俺のノート。

買ったばかりだったのに、こいつもお蔵入りだな。


……うん?

買ったばかりにしては、えらいボロボロだな。

昨日見たときはもっときれいな表紙だったはずなのに……。


首をかしげながら、ノートの裏を見る。


【立花 健次郎】


――……って、これ俺のじゃねぇし。

あのバカ、横着な態度とる前に名前くらい確認して渡せって!


再び尾関に接触するのも嫌だった俺は、少し離れた席で顔を突っ伏して寝ている立花を呼ぶ。


「おい!……おいって!」

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