プリーズ・イート・ミー
半ばパニックになりつつも、トートの中からスマホを取り出す。

もしかして着信入ってるかな……と確認してみるものの、それはなかった。
けど、絶対困ってるよね。

ていうか、もうあれから2時間以上は経ってるし。

うわぁ……どうしよう……。

とりあえず電話入れなきゃ。


「どうしたの?」


心配そうに見つめてくる沙智に、あたしは事情を説明した。
職場の先輩の服と財布を間違えてカバンに入れてしまったことを。


「ごめん、沙智。あたし、ちょっと電話するね。だから、先行ってて」

「うん、わかった。あたし、先トイレ寄ってからいくわ」


沙智はトイレの方に向かって歩いていく。

それを見送りながら、あたしは菜々子さんの携帯へ電話をかけた。

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