てのぬくもり





真が言ったことは、予想を遙かに上回った。



「俺んちに帰ればいいんだよ」



だから帰るぞ。と。




茫然。




「………え?」



頭の処理が追いつかない。



「ほら、行こ。みんな待ってる」


凍えるあまり痺れて感覚のない私の手を



温かい手で優しく包んで



馴染み深い、新しい家へ帰った…───





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