迷惑なイケメンに好かれました。



「う……うん」




創成というのは私がさっき勘違いした高校。

だけどよく見ればシャツの胸ポケットの部分には条高の紋章が刺繍されてある。


……なんだ。私の早とちりか。





「俺は大丈夫だから、心配しないで。だから芽依は迷わず、進んで」


「…空もね」


「うん、了解」





本当にこれで良いのかなんて分からない。

空を傷付けたのに、苦しめたのに。

たったこれだけで、過去のことにしてしまって良いのかなんて、これが正解なんて分からない。


……でも、そんなのきっと誰にも分からないんだよね。




罪悪感なんて抱くな、空はそう言うけど、ダメだよそれじゃ。


そんなに私に対して優しくしなくたっていいんだよ。






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