鉄の薔薇姫
第一遊撃部隊300騎が、シナシ軍の先遣部隊5000を総崩れにするために必要な地の利である。
この位置なら先遣部隊の壊滅を知っても、後方の本隊はすでに山中に分け入っている。
そこを第二遊撃、第三遊撃が追い込み挟撃、騎馬兵1万が包囲し殲滅する。
「現在、シナシ軍・先遣部隊、ウナイ山山頂を北側のルートで進んでいます。数、5000」
斥候より報告を受け、馬上のシアが副官のパージに言う。
「北を通るとはな」
「あちらは険しい分、時間短縮ができます。下調べをしっかりやっていますね」
「ふん、敵領での戦の恐ろしさまでは下調べできまい。おまえたち、険しい山道で馬は疲弊している。チャンスと思え」
シアが進軍の合図に剣を鞘に収めたままかざした。
その号令を待っていた300名が各自持ち場へむけて静かに動き出す。
レンカは間近でシアの背を見つめた。
遊撃特殊の位置はいつもシアの傍と決まっている。
この位置なら先遣部隊の壊滅を知っても、後方の本隊はすでに山中に分け入っている。
そこを第二遊撃、第三遊撃が追い込み挟撃、騎馬兵1万が包囲し殲滅する。
「現在、シナシ軍・先遣部隊、ウナイ山山頂を北側のルートで進んでいます。数、5000」
斥候より報告を受け、馬上のシアが副官のパージに言う。
「北を通るとはな」
「あちらは険しい分、時間短縮ができます。下調べをしっかりやっていますね」
「ふん、敵領での戦の恐ろしさまでは下調べできまい。おまえたち、険しい山道で馬は疲弊している。チャンスと思え」
シアが進軍の合図に剣を鞘に収めたままかざした。
その号令を待っていた300名が各自持ち場へむけて静かに動き出す。
レンカは間近でシアの背を見つめた。
遊撃特殊の位置はいつもシアの傍と決まっている。