*瞬恋*


あたしが、教室に戻ろうとしたとき、

パチパチパチ

乾いた拍手が校舎裏に鳴り響いて、


「 男前ー」

そんな声が聞こえた。


「は?」


なんか拍子抜けしちゃって思わず笑っちゃって。


「見てたの?」

「うん。強いんだね、君。」

「止める気は、なかったの?」

「ない。全く。」


何この人。
なんか、うざいんだけど。


「これ、いらないからあげる。」

もらったものは、カフェオレ。
あたしが大好きなメーカーのやつ!!!!
ちょっと得した気分!!


「じゃあ。」


で、そいつはどっかに行っちゃって…
名前も知らない人だったけど、不思議な人だったな。



< 8 / 100 >

この作品をシェア

pagetop