頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~
びっくりして紬とつい顔を見合わせる。
この動作は、びっくりした時に使う小学校の時からの癖。
「そんなにびっくりしないでよ~!あ、言っとくけどカケル、ほんとに英語無理だから」
「そんなに念押さないで下さいよ真梨さん……」
「ほんとのことじゃない!英語カタコトで中学生レベルか、それ以下!」
俺の右腕の服の裾を掴みながら、後ろでクスクス笑う紬。
それを見て照れたように笑うカケルさん。
紬のこと好きにならないで、是非姉ちゃんだけを見て下さい。
「ってか!カケルさんて……アメリカにいる時英語どうしてたの?」
「はい。何となく勘とジェスチャーでうまく高校時代から今まで乗り切ってます」
「高校からいるなら英語覚えようよ!?」
「でも……今は真梨さんがいるので全然不自由ないですよ」
「も~!カケルったら♪」
姉ちゃんが通訳だけに使われてなんかねぇよな!?
この人に限ってそんなことない。
姉ちゃんに笑いかけるその優しい笑顔を見てたら思った。