ライバル

麗雅side

今日新学期が始まったばかりだというのに
恋音の周りには
たくさんの女子が集まっている。
相変わらず人気者なんだな。
恋音のやつ、さっきから
俺のこと全然見ねぇし。
俺が一緒なクラスだってこと
知ってんのかなー?
いや、知らねぇな。
あいつのことだし。笑

「よぉ、麗雅。」

誰かと思いながら振り返ると

麗「おぉ、陸人。」
幼馴染みの陸人だった。
付き合いも長く、
一緒にいることが多かった俺達は
クラスが同じになることはほとんどなかった。
恋音と美佐もだ。

あ、そういえば
陸人と美佐は付き合っている。
大事なふたりのことだから
応援している。

はっきり言うと
俺は恋音が好きだ。
幼馴染み同士の恋愛なんて
初めは理解できていなかったが
陸人と美佐を見て
だんだん自分の気持ちに気付いたんだ。
でも俺はまだ
この気持ちを恋音には
伝えられずにいる。
だって怖いじゃん?
気まずくなって
話せなくなるくらいなら
このまま幼馴染みをつづけている方がいい。
恋音も俺のことは
幼馴染みとしか思ってないだろうし。。。

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