銀髪姫と不良幹部
「もういいだろ!あいつを返しやがれっ!」


そうとう苛立っているのが自分でもわかる。


あの余裕そうな顔がむかつく。


早く殴りてぇ…っ。


ギリっと拳を強く握る。


「史音、落ち着きなさい」


落ち着け⁉︎


落ち着けると思うか⁉︎


何で雄吾は落ち着いていられるんだよ!


依亜が捕まってんだぞ⁉︎


「雄吾!でも!」


「いいから落ち着くんです」


雄吾に言われ、仕方なく落ち着く。


冷静でいないと勝てるものにも負ける。


これは依亜の教えだった。


もうすぐで依亜の教えを破るところだった。


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