溺愛†マドンナ

どんなに足掻いたって世那と立置には、オレが割り込めない長い歴史がある。


『秀悟はコーヒーは、あまり甘いの好きじゃないよね』


『世那はあっま甘カフェオレだよな。てかやっぱココアか』


前に偶然学校で立置と世那の会話を聞いて、やっぱりこの２人は互いをよく知っているって胸が苦しくなった。


周りからの“尊敬”や“評価”も立置の方がズバ抜けて有利だが、んなの関係無い。


「世那はお前のじゃねぇ……オレのだ」


「ごめん剣君、お待たせっ！レジ込んでて………っ」


１人呟いていると、会計を済ませた世那が戻って来た。