溺愛†マドンナ
誰のだろうかとボンヤリ見ていたら、聞こえてきたのはオレの愛しい女の子の明るい声。


「!?」


まさかと思って顔を上げると、制服から私服に着替えた世那が母さんの隣に立っていた。


「世那!?お前なんで……っ」


「あのね?お母さんが煮物作り過ぎちゃったから、おばさんにお裾分けして来なさいって!」


「で、丁度こっちも晩ご飯出来た所だったから、世那ちゃんもどうぞって上がって貰ったのよ~~~♪」


口元に手をやり、のん気に笑っているオレの母親。


母さんはオレ達が小さい頃から、世那の事がお気に入りだから………
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