towani
不思議と少ししか顔を見なかった男の人の顔を


まだ覚えている。

あたしのくせに、珍しい。
元カレ・・・やめとこ。


昼休み、屋上でパンを食べながら菜々子と話していた。
そんな時、ふと昨日のことが思い出された。


どうでもいいことなのに。



かっこよかったから?

あいにくあたしはイケメン嫌い。



いや・・・イケメンって浮気するじゃん。
元カレが・・・・・いや思い出したくない。  




「へー、いとこに似てたの。」

「ま、どーでもいーけどね」


「いとこに似てるからって声・・・・かけるか。」

「や、もうどうでもいいから。」



そう、ただの人違いに過ぎなかったから。

知り合いでもないし。
いや、久々に色々思い出したからだよ。

「向田ー!」

「清城君?」


屋上の入口からクラスメイトの清城君が顔を出した。




「放課後、体育館裏来て!」

「え?」



そう言ってにこにこして手をひらひらふる清城君。



あたしが話し始める前にすたすた階段を降りていってしまった。
戸惑うあたし。
きゅうすぎて、よくわからない。


「百合〜」

「ん?」

「告白じゃね?」
「ないない。」


ちょうどパンも食べ終わり


屋上を後にした。
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