女装男子VS男装女子。

騒ぎを聞き付けたのか、蓮とあっくんが同じタイミングであたしのところに走ってきた。


「っ、桃!?」


「天野っ!」


二人はあたしを見て硬直した。

「な、なんだよ!見るんじゃねぇっ!」


あたしは恥ずかしくて、二人をギロッと睨む。


「……」


「……」


だが、二人は固まったまま、あたしから目を逸らそうとはしなかった。


「だから見んなって!」


あたしが少し大きな声を出すと、はっとしたように二人に動きが戻る。

そして、一気に顔が真っ赤になった。




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