君が嘘をついた理由。
どのくらい乗っていただろうか。
初めはガヤガヤしていたバス内も
次第に夜ホテルではしゃぐために体力温存と寝る人が増え始め。静かになった頃、私も気付けば寝ていた。
先生の起こす声に目が覚めたら、
バスは目的地に着いたところで。
カーテンを開けなさいと先生に言われて、
恐る恐る開けて見た歴史資料館と美術館は渡り廊下で結ばれていた。
美術館の入口へと止められた英語科の生徒が乗ったバス。
降りれば遠くの歴史資料館の入り口らしき辺りに普通科の生徒がバスから降りていた。
入り口で点呼終えて、パンフレットをもらいながら順番に美術館へと入る。
理香と私は一番後ろからついていくことにした。
「授業受けなくていいのはありがたいけど、興味もないもの見学するのも面倒くさいよね」
隣でぼそりと口を開いた理香。
前の方では美術館の人が
ここの建物の作りについて説明していた。
「…確かに」