君が嘘をついた理由。


私はちょっと離れて、

奥の壁に背中を預ける。


「……ちょっと、話せる?」


「え?」


少し無言になっていて。


ただただ宇戸くんの背中越しに階の表示をみていれば。

急に振り返った宇戸くんにそう言われた。



「話すって…?」


「まだ点呼まで時間あるし。久しぶりに話したいし」


そう言う宇戸くんに固まる。どうしようか―――話すと言っても私はあんまり話す内容ないしなー…全力でやんわりと断る理由を探すも、うまく見つからない。




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