君が嘘をついた理由。


各学年に割り当てられている掃除区域の範囲ではあるから掃除はされているだろうけれど、どうせ適当にしているのだろう。


ところどころに大きい埃の落ちているこの2階の空き教室で、私と親友の理香(りか)はジュース片手に話していた。


本来ならば今日は昨日行ったはずの


バイトの面接のことを話すつもりだったのだ。


だけど理香が食いついたのはその話よりもその”後”の話の方で。


これからのことを相談するのもいいと思って話してみれば、



やっぱり理香は面白そうに話を聞いていた。



私よりも成績優秀で頭の回転も速い理香は、

きっと私なんかよりもいいアドバイスをくれるはずだと思う。




私が思わずボロを出さないような助言もくれるだろう。




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